1993年来のフロン問題への取り組みがこんなにも長期になるとは、ゆめゆめ思わなかった。

この問題に関わって以来、社会の仕組みを学ぶと同時に、一般市民と行政・ 議会の常識の違いに、今さらながら驚いた。
一番失望したのは、行政の前例主義、セクト主義(管轄外に全く関与せず)、それに、議論なき、提言なしの議会だ。
しかし、それらは殆どの有権者の選挙への関心と投票行動であることに気付くのに時間がかからなかったし、同時に大いなる反省もした。
それらの挫折に近い体験から、それぞれの役割分担での行動が重要と、行動方針を転換して結果を出すことが出来たのが、フロンガス放出防止のための、都道府県での条例制定(滋賀県の大気負荷の軽減に関する条例)と国での法制化(フロン回収・破壊法)実現でした。
活動開始から条例制定までおよそ10年、条例や法制定までは何とか仲間と共に頑張ろう!と懸命な努力を持続させてきたが、制定でやれやれとはならなかったのだ。
条例や法制定で、有害フロンガス放出は止まらず、これで一安心とはならず、新たな課題、問題を抱えてのスタートとなり現在に至っている。

この活動の中で、出会うことが出来た多くの人の支援で、市民活動に新たな展開があった。それは、確かなデータ提供とそれに裏打ちされた真摯な行動が業界・行政・他の団体からの信用を得たことである。
それらの背景により、オゾン層保護を対象にした表彰は業界新聞社に始まり、米国環境保護庁とUNEPからの表彰に至った。
何故?海外からなのかは、今までの国際シンポジウム開催でのNPO,業界関係者との交流や、私達のメンバーによる環境教育への海外派遣協力がある。

最後に、これまでの活動にご協力いただいた主な個人、団体を下記にしるし、深く感謝の意を表します。
・滋賀県電器商業組合大津・湖西両支部(廃冷蔵庫からの全国初のフロンガス回収)
・第4回世界湖沼環境会議(1990年 中国浙江省 西湖畔)滋賀県代表団有志
・㈶家電製品協会近畿地区協議会
・びわ湖疏水とさざなみの道の会
・滋賀県環境政策課、大津市環境整備課
・滋賀県議会議員有志、大津市議会議員有志
・静岡県フロン回収・処理推進協議会
・群馬県フロン回収・処理推進協議会
・㈱中島自動車電装
以下の個人は滋賀県での活動にご協力いただいた皆様(敬称略)
・山元 勉(元 衆議院環境委員長)
・福光 優(元 大津市議会議員)
・広中和歌子(元 環境庁長官)
・武村 正義(元 大蔵大臣)
・目片 信(大津市長)
・白倉 一路(元 県議会議員)
・奥村 展三(衆議院議員)
・田島 一成(元 環境副大臣)
・川端 達夫(元 文部科学大臣)
・三日月 大造(衆議院議員)