30年後の日本社会についてあなたなりのヴィジョンを展開しなさい、の問いで私が考えたこと。

『30年後は60年前』

2040年、Co2の削減は-50%に達しているのだろうか…。
今の子どもたちが習得した環境学習が生かされ、
きっと、自然に満ち溢れた穏やかな暮らしが展開されているはず。

1990年の温室効果ガス排出量に比べ、2030年の段階では50%削減されていることが望ましい、
ただ、2010年の時点で、1997年京都議定書が発効された内容から出た数値、6%削減が達成されていないのだから、
きっとまた違う目標値が挙げられているような気がする。
このようにみても、ビジョンをたてたところで、それが実行される見込みは低い、
でも、たてておかなければ、行動のもとになるものがない。

それは普段の行動にも言えることで、
毎年お正月に今年の目標を立てる、書き初めをする人もいるだろう。
そして四月になればまた、今年=今年度の目標をたてる、
その上、一週間の目標をたて、その日の計画までたてる。
私も計画好きだ。
だけど、Co2の削減目標のように、計画はズルズルと尾をひくことが多い。
2040年まで世界は省エネルギーに向けてすすんでいく。
人々の暮らし、経済活動、社会教育など、あらゆるものの方向転換がしいられる。
2011年、くしくも東北大地震により原子力発電所の安全か問われ、
各地の原子力による発電が停止に動いた。

そして、節電が叫ばれ、自然エネルギーが話題となった。

2000年代、学校ではエコロジーな活動をしようという教育が推進された。
小学校ではゴミの分別、牛乳パックを洗ってたたむ、しかし洗う水の無駄は誰が教えたのだろうか…、
大学ではデポジットが取り入れられ空きカンの収集なども行われた。
もちろん、地域の環境学習が熱心に取り入れられ、こどもの方が大人よりエコ活動をしている時代になっていた。
その子どもたちが築く時代2040年、きっと今よりもいい大人が増えているだろう。
1900年代後半とは習慣の違う子どもたちが大人になって、
習ったままの道徳で暮らせていたら、
歩きたばこなんて習慣は世間から消え、ポイ捨ても消えている。

そして何より、住む街のつくりが変わっている。
環境重視の社会となり、GNPを増やす経済から、GNH・幸せを増やす経済へと移行している。
スマートグリッドの社会で、エネルギーが効率よく使われその社会を担っているのが、2000年代の子どもたち、
2000年代の温暖化する暮らしの中で、すばらしい知恵と技術を学び、それを生かしている。
2011年にはじまった電力予報に加え、データ解析が進み温室効果ガスの排出量が測定されて、日々ニュースで流れる。
温暖化はもうすでに止まりはしないけど、気温の上昇がなんとかおさえられるよう、
いろんな工夫が暮らしに取り入れられている。
都会では、詰まったビルの風景はいつからか減り、その形や建て方が変化している。
緑が増え風が通りヒートアイランド現象はなくなる。
現在でも都会は電車が便利だが、そのスタイルにも変化があり、
また、都心外でもそこに集う人々の暮らしは車社会からバスや自転車などに移行し、
住居のエリアでは、飛び出し坊やの看板も消える。
学校でも2010年に子どもだった人達が教師となり、少人数のクラスで厳しいルールのもと、集団生活が行われる。
保護者は、子どもの学習の面だけにおいて熱心なのだけではなく、
生活習慣などのしつけが家庭の中できちんとなされている。
政治においても奈良時代の大学・国学のような、
国を治める人を養成するためのシステムが新たに出来ているかも。
また、宗教の教えが広まり信仰というものが大切にされているかもしれない。

今度成長期、経済の発展が幸せにつながるとつき進んだ、
しかしその後の社会の変化によって、学校も土日が休みになりゆとり教育が取り入れられた。
私の想像では、もちろん世相の流れでも
今後の社会は省エネルギーということを軸に大きく変化する。

暮らしのスタイルは、最初は少し窮屈に感じるがもしれない、
が、皆それぞれに工夫をし、情報を取り入れ、上手にそれに対応していくのだろう。
30年後、人々の暮らしのひとつひとつがもっと丁寧に繰り返される毎日で
大切にすることの価値観がかわっている。
グローバル化の社会のなかで、個性ある濃厚なコミュニティーが形される。
社会の発展とは経済の発展だけに限らず、持続可能な社会生活が展開されているだろう。